医院や診療所で働く場合は、医療事務全般の知識が求められるうえに、臨機応変な対応で細かい仕事を手早く片付ける社会人としての〈手際のよさ〉が必要となってくるのです。とても忙しいけれど、その分だけやりがいも強く感じられる職場と言えるでしょう。
個人開業医や町のクリニックでは医療事務も少人数で行います。したがって専門業務だけでなく、いろいろな仕事をしなければなりません。患者さんの受付や診察券の発行、カルテの管理、会計業務、医師の秘書的な役割、看護師との連絡、ときには医院内の掃除を行うこともあります。
医院や診療所で働く場合は、医療事務全般の知識が求められるうえに、臨機応変な対応で細かい仕事を手早く片付ける社会人としての〈手際のよさ〉が必要となってくるのです。とても忙しいけれど、その分だけやりがいも強く感じられる職場と言えるでしょう。
医院・診療所で働く医療事務スタッフは、窓口の小さなスペースで仕事の大半をこなします。患者さんの受付や会計といった通常業務のほかに、待合室の中をよく観察していることも重要な仕事です。
診察の順番を待っているうちに具合が悪くなった患者さんはいないか、騒ぎまわって周囲に迷惑をかけている子どもはいないか、床にゴミが落ちていないか、週刊誌が散らかっていないか、テレビの音量は適切か、冷暖房の効き具合は問題ないか……数え上げればきりがありません。
でも、そうした目配り・気配りは、あなた自身の内面を磨くことにもつながります。医院・診療所には、大病院では決して経験することができないチャンスがふんだんに用意されています。
町の医院は近所の人たちの「かかりつけ医」となっているため、来院する患者さんたちの顔ぶれがほとんど変わりません。そのため、医院の窓口に座って仕事をしていれば、顔見知りになった患者さんといろいろな話をするようになります。
もちろん病気についての質問に答えるのは医師の役目で、医療事務スタッフは軽率に答えられません。でも、患者さんと話をしているうちに自然とコミュニケーション能力が向上し、患者さんに限らず、人と接することが得意になるのです。これは小さな職場ならではのメリットかも知れません。